亜鉛を多く含む食べ物

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亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛の摂取は様々な食品から行うことができます。具体的には、穀類、肉類、魚介類、豆類、種実類、卵類、嗜好飲料などからです。その中でも「海のミルク」と呼ばれる牡蠣は、亜鉛の含有量の多い食品の代表例です。牡蠣に含まれる亜鉛は、可食部100gあたり13.2mgだとされています。一般的な日本人の食生活においては、亜鉛の摂取は主として、ご飯や食パンといった主食となる穀類から行われることが多いでしょう。亜鉛の含有量は、米(精白米)だと100gあたり0.6mg、食パンだと100gあたり0.8mgです(ちなみに、食パンは8枚切り1枚で約45gです)。その他の食材の亜鉛含有量は、肉類だと和牛(かた、赤身、生)100gあたり5.7mg、魚介類だと煮干し100mgあたり7.2mg、豆類だと糸引き納豆100gあたり1.9mg、種実類だといりごま100gあたり5.9g、卵類だと卵黄100gあたり4.2mgとなっています。2010年版の日本人の食事摂取基準によると、1日当たりの亜鉛摂取推奨量は、成人男性で12mg、成人女性で9mgとなっています。妊婦はこれに+2mg、授乳婦は+3mgが付加されます。

 

しかし、実際の日本人の亜鉛摂取量は、推奨量を下回っているようです。厚生労働省によって行われた国民健康・栄養調査(平成20年)の報告では、1日の亜鉛摂取量の平均は、成人男性で8.9mg、成人女性で7.3mgとなっています。亜鉛不足は、極端なダイエット、菜食、加工食品の多用、といったバランスを欠く食生活によって引き起こされがちです。日常の食事に十分に気を配りましょう。

 

*亜鉛の吸収を促進する栄養素と阻害する栄養素

 

亜鉛の吸収率を高めることのできる栄養素とういうものがあります。クエン酸、ビタミンC、動物性たんぱく質などです。これらと亜鉛を組み合わせて摂取するように心がけましょう。
以下、クエン酸、ビタミンC、動物性たんぱく質の含有量が多い食品です。

 

1
クエン酸の含有量が多い食品
酢、梅干し、キウイ、みかん、なし、レモン、いちごといった酸味があるもの
2
ビタミンCの含有量が多い食品
トマト、ピーマン、かぼちゃといった野菜類、アセロラ柑橘類といった果物類
3
動物性たんぱく質の含有量が多い食品
まぐろ(赤身)、さば、かつおといった魚類、鶏ささみ、豚ヒレ肉といった肉類、チーズといった乳製品

 

一方、亜鉛の吸収を阻害してしまうのは、フィチン酸や食品添加物です。フィチン酸は、食物繊維、豆類、種実類などに多く含有されています。食品添加物は当然ながら、加工食品に多く含まれています。1960年代、亜鉛不足による発育不全が中近東で発生しましたが、その原因の1つはフィチン酸を含む食事を多くしていたこととされています。

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