亜鉛の副作用

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亜鉛の副作用

亜鉛は副作用の少ない成分と言われています。食品やサプリメントから多くの摂取を行った場合でも、大きな副作用が引き起こされるリスクはそう高くないとされます。その理由は、亜鉛が比較的毒性の低いミネラルである点にあります。過剰摂取等によって体内の亜鉛の量が増加した場合、便や尿から余分な亜鉛の排出が行われます。逆に亜鉛が不足した場合は、身体は亜鉛を積極的に取り込もうとします。腸での亜鉛の吸収率を上げるのです。このように、私たちの身体には体内の亜鉛の量を調整する仕組みが備わっています。そのため、亜鉛による副作用は発生しにくくなっています。

 

しかし、亜鉛の過剰摂取が継続的かつ長期的に行われた場合は、その限りではありません。こういったケースでは、様々な副作用が引き起こされるリスクは高まってしまいます。一般的に、亜鉛の過剰摂取が食事からの摂取によって起こることはありません。過剰摂取は多くの場合、サプリメントの多用を原因として引き起こされます。そのため、サプリメントの使用には注意が必要です。サプリメントを服用するときは、必ず用法・用量を守ってください。

 

*過剰摂取によって引き起こされる副作用

 

亜鉛の過剰摂取によって引き起こされる副作用として、以下のようなものがあげられます。

 

・頭痛、発熱
・嘔吐
・倦怠感
・腎臓障害
・神経の障害

 

こういった副作用が、通常の食事からの亜鉛摂取によって引き起こされることはとはほぼないと言っていいでしょう。しかし、長期にわたって継続的にサプリメントを服用した場合は、亜鉛の過剰摂取による様々な副作用が引き起こされてしまう危険があります。また、長期の亜鉛摂取による副作用として、腸での「銅」の吸収率を低下させるというものもあります。人体に欠くことのできないミネラルの1つが銅です。銅の不足によって引き起こされる欠乏症として、髪の毛や肌の脱色、貧血、骨がもろくなるといった症状があります。さらに、亜鉛は活性酸素除去酵素(SOD)の構成要素の1つでもあります。活性酸素除去酵素は、体内の活性酸素を抑制する働きを持っています。増えすぎた体内の活性酸素は細胞を傷つけるため、お肌が老化したりがん細胞を生み出してしまうことにつながってしまいます。

 

しかし、逆に亜鉛の過剰摂取は免疫力の低下を招いてしまいます。亜鉛摂取をサプリメントで行うことは、非常に手軽な方法です。ですが、一時的に大量に亜鉛を摂取した場合、急性中毒の危険性があります。目安としては1日20,000mg以上です。摂取量が大量にならないよう、十分注意しましょう。また、栄養素には耐容上限量というものがあります。これは、ほとんどすべての人に健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限量のことです。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2010年版」の提示する耐容上限量は、成人男性で1日40〜45mg、成人女性で1日30〜35mg/日です。きちんとサプリメントのパッケージに表示されている摂取量を守っていれば、耐容上限量を上回ることはありません。
亜鉛の摂取は普段の食事を基本とし、サプリメントは用法・用量を守って慎重に使用しましょう。

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